資格試験と聞くと、「資格取っても意味ない」「時間がない」 「仕事していれば自然にスキルは上がる」といった否定的な意見が 多く聞かれますが、本当にそうでしょうか? この記事では、ビジネスパーソンの資格試験についてご紹介します。
Contents
1.社会に出ても勉強は続きます!
就職したら勉強とオサラバできる
前世紀まではある程度許されていましたが、 今、そんなことを言っていたらビジネスパーソン として、長く勤めていくことは困難です。
では何を勉強すればいいの?
本を読む、セミナーに参加するという方法も ありますが、一番確実にスキルをあげるなら
資格を取得する
ではないでしょうか。 私は法律に興味があり、行政書士や宅建士、 ビジネス実務法務検定2級などを取得しました。 行政書士の勉強をした時は会社帰りに専門学校に 週2回通って半年ほど勉強していました。仕事終 わりに学校通うには週2回でもハードでしたが、 おかげで一発合格できました。 法律の条文が読み、解釈できるようになった ので、総務部に配属された時に業務と関連する 法律の改正点を調査してレポートする業務を 任されていました。資格取得で仕事の幅が広がり ました。
2.何を勉強すればいいの?
それでは、どんな資格試験を通じてスキルアップを図れば いいでしょうか。
社会に出たばかりの20代と実務経験を積んだ 40代ではめざす領域が異なります。年代ごとに見ていきましょう。
(1)20代でめざしたいこと
20代だと、どんな業界でも最前線で顧客と接すること が多くなります。IT業界だったら現場のプログラマ、 不動産業界だったら店舗の営業マンになるでしょうか。 IT関連だと、その時々の現場で使う技術に関する ベンダー資格や基本情報技術者のようなIT技術者の 登竜門とされる国家資格が挙げられます。不動産関連 の業界なら宅建士やマンション管理士になるでしょうか。 汎用的なスキルとしてはビジネス実務法務検定3級 のようなビジネスパーソンとして共通項的に知っておく べき法律知識を体系的に学習できる資格を取得するのも 一案です。会社で仕事をする上での法律関係について、 基本的なことを押さえておくと業務遂行がスムーズです。
(2)30代では・・・
30代になると、マネージメントに関するスキルも徐々に 求められてきます。現場の最前線でもより高度な案件を扱う ケースが増えるので、高度情報処理技術者試験のような上位 資格を狙っていくことになります。
(3)40代以降を見据えると・・・
これまでの常識では40代になると、管理職になるのが一般的 でしたが、企業を取り巻く環境の変化から40代以降も現場の 最前線に立ち続ける人も珍しくありません。 管理職一本で勝負したいという方は資格取得よりもその企業 独自のマネージメント手法を学ぶことが中心になってくると 思います。 現場に立ち続けたいのであれば、IT業界だと、30代同様、 必要とされるベンダー資格や高度情報処理技術者試験にチャレンジ して、現場での対応力を高めていくとよいでしょう。
3.勉強する時間を確保するには
(1)アフター5や休日のつきあいはほどほどに
試験に合格するには勉強する時間を確保する必要があります。 通勤時間にテキストを読むといった方法で隙間時間を活用すること は大切ですが、3時間、5時間といったまとまった時間をできるだけ 多く確保して、勉強時間に当てる方が合格に近づくことは間違いあり ません。 アフター5や休日に会社の人とお出かけする時間は減らす方向で 考えましょう。「つきあいも大事」「私はそこまでストイックになれ ない」受験勉強と同じです。半年、1年と期間を決めて、その間だけ、 必死に勉強すればいいのです。
(2)上司の協力を得る
私は基本情報技術者試験(私が受験した頃は第二種情報処理技術 者試験という名称でした)を取りたくて、会社終わりに専門学校に 通っていました。上司にこのことを話すと、学校に行く日はなるべく 残業しなくて済むように配慮をしてもらえました。 「資格取って何になる」「転職でも考えているの?」もし、 そんな言動があればその会社は長く勤めるところではないと判断 すればいいでしょう。 「会社の人の考えていることがわからない」と嘆く人がいますが、 資格取得や自己啓発に対する考え方で上司や会社のホンネが わかります。 自己啓発に理解のない会社は人に投資しない会社、人を粗末に扱う 会社と思ってほぼ間違いありません。
4.大切なことがあります
(1)合格することに意味がある
資格試験は合格することが重要ですが、「〇〇という試験を取りたい と思います」というアドバルーンを上げて、満足している人もいます。 アカの他人なので、とやかくいうつもりはありませんが、「口先だけ の人」ではないかと思ってしまいます。 「資格試験は合格してこそ価値がある」と心得ましょう。
(2)「3年計画」はたいてい挫折する
「3年計画でがんばります」
3年後にその資格を取った人を今まで見たことがありません。
ホンネは勉強したくないのでしょう。
自分の挑戦したいことは何なのか?
自問自答するところから始めましょう。やりたくないことを
やっても身につかないし、時間のムダです。
(3)取得してからが大切
資格は「取得して終わり」ではありません。
取得したことでどんなことができるようになるのかをイメージして、
それに近づくために今は勉強しているのだという意識づけができる
と勉強に集中しやすくなります。