近年、若者の貧困化が深刻化している。これには様々な要因が存在する。まず、就職難が大きな原因となっており。長く続く景気低迷やリストラ、アルバイトが中心の就職先が多く、正社員として働くことが難しい現状がある。また、若者の離職率も高く、再就職先が見つからないケースも少なくない。
さらに、低賃金で働かざるを得ない状況も貧困化の原因となっている。大卒でも初任給が低く、給与アップが望めない職種が多いため、生活費がまかなえないケースも出てきている。また、派遣社員や契約社員として働かざるを得ない若者も多く、不安定な収入で生活をすることになっている。さらに、社会保障制度に対する信頼が低いことも貧困化の要因になっている。自分たちに十分な保障がないと感じ、自己責任で自分たちの生活をまかなうことを余儀なくされるため、生活水準が低くなってしまう。
若者の貧困化を止めるため社会が出来る事
①教育機会の向上
若者が高度な技能と知識を身に着けることが出来るよう、教育機会の拡大が重要とされる。政府や教育機関が一丸となり貧困層の若者に奨学金や教育補助金などの支援する事が必要とされる。
②就労機会の創出
若者が貧困から脱出するためには安定した仕事に就くことが大切である。職業訓練プログラムの充実や企業サイドの雇用創出策を政府が支援することで、就労機会を拡大する事が出来る。
③社会保障制度の充実
貧困層の若者に対し社会保障制度を充実させることが重要。住居支援や医療費の補助制度などの支援を提供する事で、若者が生活しやすい環境を作ることが出来る。
若者が将来不安に感じている事
・就職やキャリア形成に関する不安
日本の就職市場は、長年にわたって企業による新卒一括採用が主流であり、それに伴い大学や専門学校などで学んだことが就職先で必要とされる場合が多く、学生時代から就職に向けて準備を進める必要がある。しかし、最近では新型コロナウイルスの影響もあり、採用人数が減少する企業も増えているのが現状である。また、一度就職しても長期的なキャリア形成が難しく、転職を余儀なくされる場合もあり、これらの状況から、若者達は将来の就職やキャリア形成について不安を抱いていることが多い。
・住宅や子育てに関する不安
若者達が結婚や子育てをする際には、住宅や子育てに必要な費用がかかることが多く、経済的な負担が大きいと感じている人が多い。特に都市部では、高額な家賃や住宅ローンが負担となり、結婚や出産を躊躇する人が増えている。また、子育てに必要な保育園や幼稚園の待機児童問題も深刻で、保育にかかる負担も大きな問題となっている。
・環境問題に関する不安
近年、気候変動や自然破壊などの環境問題が世界的な課題となっている。若者達は、自分達が生きる未来について懸念を抱く人が多く、環境問題に対する意識も高まっている。しかし、環境問題の解決に向けた具体的な取り組みが不十分であることや、欧米との取り組み方の違いなどから、自分達が影響力を持てないことに強く不安を感じる人も多くいる。
以上のように、近年の若者の貧困化には様々な要因があることが分かる。そのため、企業や政府、個人といった様々な立場の人たちが、この問題を解決するために取り組むことが重要である。低賃金の改善や雇用の拡大、社会保障制度の強化など、多くの課題を社会全体で取り組む必要があり、若者達が安心して生活できる社会を実現するために、これからの日本を担う彼らのために、今こそ行動を起こす時ではないだろうか。まずはあなたの身近な若者から手を差し伸ばしてみませんか?
ミレ二アル世代・・・主に1981年から1996年生まれの人々を指し、彼らはデジタルテクノロジーの普及と共に育った世代であり、ソーシャルメディアやスマートフォンなどを通じたコミュニケーションが日常的に行われるようになった時代に生まれた。彼らは、自己表現や自己実現に重きを置き、ワークライフバランスやフレキシブルな働き方を求める傾向がある。また、彼らは、経済的な不安や社会的な不平等に対して敏感であり、社会貢献や持続可能な社会への関心も高いとされている。
Z世代・・・主に1997年から2012年生まれの人々を指し、彼らは、インターネットが普及し、スマートフォンやタブレットなどのデバイスを常に持ち歩くことが一般的になった世代「デジタルネイティブ」と称されている。彼らは、インターネットやソーシャルメディアを通じて、世界中の情報を瞬時にアクセスできるため、広い視野を持っていることが特徴とされている。また、彼らは、多様なバックグラウンドを持つ人々との交流を重視し、ダイバーシティに対する関心も高い。彼らは、自分達が生きる社会や世界に対して、積極的に関与することを望んでいる傾向が強い。